風の音

藤井風さんのこと 音楽ときどきスピリチュアル

藤井風の旅路に宇宙を見る

藤井風の「旅路」

 

旅路

旅路

  • 発売日: 2021/03/01
  • メディア: MP3 ダウンロード
 

 

 

彼自身、初めてのタイアップ。気負うことなく、ドラマに寄り添うように包み込むように作られた彼らしい温かい曲。藤井風という人は、ミュージシャンならたぶん誰しもが思う、「売れたい」っていう気持ちがまるでないように思えます。もっとキャッチーに派手に作ることも出来ただろうに、ドラマ「にじいろカルテ」の世界観そのもののような、素朴で美しい曲を出してきた。

 

初披露となったのは報道ステーション。テレ朝のドラマだからMステにでるものと思ってたら丁寧に想いを伝えてくれる報道ステーションを選ぶあたりさすがです。ガチガチに緊張して(わたしが、です)正座をして視聴。そしたら、まさかの風氏もガチガチに緊張。歌詞間違えるとか、ホントやめてほしい笑 心臓がもたない。

 

初めて聴いたときにちょっとビックリしたのが、イントロのデモテープ感。学生時代バンドをやっていたわたしにはとても懐かしい、まるで練習室でラジカセで録ったようなリバーブの少ないモコモコした音。あー、こうきたか!とニヤリ。ドラムから始まり、ギターの単音のリフとベース、そしてピアノが順に加わる。夕日が射し込む放課後の練習室で、一人ずつ仲間が増えて音をかさねていくかのような。

あの日のことは 忘れてね
幼すぎて 知らなかった
恥ずかしくて 消えたいけど
もう大丈夫 旅路は続く


あの日のことは 忘れるね
みんなだって 彷徨ってた
この宇宙が 教室なら
隣同士 学びは続く

忘れたいことってたくさんあるよね。忘れてほしいこともその倍くらいある。でも、もう大丈夫だって。たくさん間違いながら歩いてきた。わたしもきっとみんなも。それでいいんですね。

ここはイントロのイメージのままセピア色の回想シーンのよう。レコード盤のような懐かしい音。音数の少ないシンプルなアレンジ。報道ステーションでの弾き語りverでも、四分音符メインのシンプルなバッキングでした。

そしてBメロからサビにかけて今へ向かって時計が進んでいくかのようにアレンジも洗練されていく。

あーあ
僕らはまだ先の長い旅の中で
誰かを愛したり 忘れたり
色々あるけど
あーあ
いつの間にかこの日さえも懐かしんで
全てを笑うだろう
全てを愛すだろう

ドラマのストーリーに対しての歌詞だけじゃなく、コロナ禍でやりたいことができなかったこの時代に生きるすべての人に向けてのこの歌詞だったのね。「忘れる」「笑う」って藤井風の人生観みたい。「帰ろう」や「もうええわ」でも印象的だったキーワード。そして全編を通しての「愛する」。わたしはこれらの言葉を彼が発するのを聴くだけで何故か高い空や果てしない宇宙を感じます。限りなく広い大きな愛を感じるからなのかもしれない。

 

これからまた色んな愛を受けとって
あなたに返すだろう
永遠なる光のなか
全てを愛すだろう

「帰ろう」のMVの赤い風船の映像がふと頭に浮かぶ。あの風船は愛の象徴で誰かから受け取った愛をまた誰かに返すのだろうと思っているから。そして「永遠なる光のなか」は「大いなる神のご加護のもと」ですね。なんて壮大な愛の歌。合唱バージョンも出してくれたら間違いなく号泣します。

 

最後にまた練習室の風景のようなサウンドでドラムだけになって終わる。この構成はまるで人生みたい。1人で始まり1人で終わるんだけど、生きている間はいろんな愛を受け取って返して、忘れて笑って愛しながら生きる。これが藤井風の「旅路」なんですね。宇宙だな。人生はいろいろあるけど母なる宇宙の愛に包まれてまた自分も誰かを包んで生きたいと思わせてくれる。

 

この宇宙が教室なら

隣同士学びは続く。

わたしにとって道標のような藤井風と同じ時代同じ宇宙に生まれた隣同士であることにただただ感謝です🌈